国際的に通用する金融資格として、国際公認投資アナリスト(CIIA)と米国証券アナリスト(CFA)があります。この2つの資格の違いを費用、メリット、勉強法で比較していきましょう。
国際公認投資アナリスト(CIIA)とは
国際公認投資アナリストとは欧州に本部をおくACIIA(Association of Certified International Investment Analysts)が主催する民間資格です。試験合格後に会員登録することで「CIIA」または「国際公認投資アナリスト」を名乗ることができます。
米国証券アナリスト(CFA)とは
米国証券アナリストとは米国に本部をおくCFA Instituteが認定する民間資格です。試験合格後に会員登録することで「CFA」(日本語では米国証券アナリスト)を名乗ることができます。
CIIAとCFAの比較
CIIA | CFA | |
主要な対象 | 欧州 | 米国 |
合格までのステップ | 3次試験(日本では証券アナリスト2次合格+2単位) | 3次試験 |
難易度 | それなり、ただし最近は難化傾向 | 難しめ |
受験費用 | 18万円 | USD $2,550(早期申し込みの場合) |
参考書代 | 3万円 | $1,400 |
年会費 | 1.8万円 | $275 |
CIIA合格後は通常の証券アナリスト協会検定会員の年会費のみで、資格を維持するための追加料金はありません。また有効期間はCIIA試験制度への登録から5年間で、有効期間をすぎた場合には再度受験申し込みする必要があります。
CFAは合格後に年会費$275と、任意入会の日本CFA協会に年会費$200があります。
資格自体の違い
国際公認投資アナリストと米国証券アナリスト試験はどちらも金融系資格かつ国際資格ですが、それぞれの位置付けは大きく異なります。
国際公認投資アナリストは金融関連の会社や金融以外の事業会社で有用な資格です。さらにいうと、金融や運用会社では、バックオフィスや企画関連の部署、営業系部署で役に立ちます。というのも、国際公認投資アナリストは比較的広範囲の知識が求められますが、さほど深い知識や難しい知識を必要としません。
一方、米国証券アナリスト試験は運用部門(フロントオフィス)で役に立ちます。ロケットサイエンティストの話を聞いたことがあると思いますが、金融工学といえばやはりアメリカであり、深い専門知識を問われるのが米国証券アナリストの特徴です。
まとめ
このように国際公認投資アナリストや米国証券アナリスト試験への合格までの道のりは長いのですが、一度合格すれば企業内外で高い評価を得ることができます。企業によっては受講・受験費用の補助があるようですので、どちらも難しい資格ですが、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
証券アナリスト試験については以下の記事もご参照ください。