国際公認投資アナリスト(CIIA) 試験の概要

国際公認投資アナリスト
国際公認投資アナリスト

CIIAとは、「Certified International Investment Analyst」の略で、ACIIAが認定する投資に関する国際的な専門資格のことです。国際公認投資アナリスト(CIIA)に合格すると金融機関等では高い評価を受けます。ここでは筆者の経験をもとにCIIA試験の概要と勉強法を振り返っていきます。

国際公認投資アナリストとは

国際公認投資アナリストとはACIIA(Association of Certified International Investment Analysts)が主催する民間資格です。試験合格後に会員登録することで「CIIA」または「国際公認投資アナリスト」を名乗ることができます。金融業界での資格としては日本国内では証券アナリストが有名ですが、国際的な資格として通じるのは「国際公認投資アナリスト」または「米国証券アナリスト」であり、運用部門ではいずれかが求められることが多いのです。

この試験の合格者は金融機関、資産運用会社、一般事業会社等でその専門知識やスキルを活用して幅広く活躍しています。金融機関、資産運用会社においては企業の財務分析・個別銘柄分析や運用商品の企画設計から販売の場面で活用できます。また、一般事業会社においてはコーポレートファイナンスやIR活動、M&Aの場面で専門知識を活用できます。

国際公認投資アナリストになるための試験

「国際公認投資アナリスト」を名乗るためには、日本では以下のステップを踏む必要があります。

  • ①証券アナリスト2次試験の合格および検定会員登録
  • ②ー1 第1単位の科目合格
  • ②ー1 第2単位の科目合格

CIIAの試験は各国固有試験(National Specific Exam)と国際共通試験(International Common Exam)で構成され、さらに国際共通試験には、基礎試験(Foundation Examination)と最終試験(Final Examination)があります。つまり国際的にはCIIAとなるためには3つの試験に合格する必要があります。

一方で、日本では証券アナリスト試験という認められた制度があるため、最終試験に合格するだけでCIIAになることができます。逆に日本でCIIAになるためには証券アナリスト検定会員である必要があります。

最終試験はコーポレート・ファイナンス、経済、財務分析、株式分析が範囲の第1単位、および債券分析、デリバティブ分析、ポートフォリオ・マネジメントが範囲の第2単位があります。受験の際には、どちらか1単位のみの受験、あるいは両単位の同時受験、いずれも可能です。CIIA試験制度の登録から5年間受験可能で、その期間内に2単位の科目に合格することで、CIIAとなることができます。

国際公認投資アナリストになるために必要な費用

気になるのは必要となる金額ですが、既に日本の証券アナリスト協会検定会員の場合、以下の費用がかかります。

登録料JPY ¥36,700(10%消費税込)
いずれか1単位のみの受験JPY ¥15,700(10%消費税込)
2単位の同時受験JPY ¥26,200(10%消費税込)

合格後は通常の証券アナリスト協会検定会員の年会費のみで、資格を維持するための追加料金はありません。また有効期間はCIIA試験制度への登録から5年間で、有効期間をすぎた場合には再度登録申し込みをする必要があります。

まとめ

このように国際公認投資アナリスト試験に合格までの道のりは長いのですが、企業内外で一定の評価を得ることができます。企業によっては受講・受験費用の補助があるようですので、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。

証券アナリスト試験については以下の記事もご参照ください。

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