米国証券アナリスト(CFA)試験は実際のところ難しいのか?

米国証券アナリスト
米国証券アナリスト

CFAとは、「Chartered Financial Analyst」の略で、米国CFA協会が認定する投資に関する国際的な専門資格です。米国証券アナリスト(CFA)は金融機関等で高い評価を受けるため、志望者が一定数いる一方、かなりの難易度と言われています。実際のところどれほどの難易度なのでしょうか?

CFA資格の難易度

私はあまり好きではないのですが、某資格の偏差値サイトで調べると、CFAは偏差値65にあたります。日本の証券アナリストは偏差値57となっており、日本の資格よりもCFAの方が難易度が高いです。個人的にはIT系の国家資格であるシステムアーキテクトなどよりCFAの偏差値が低いというのは解せませんが、ここではその話題はおいておきましょう。注目すべきは米国公認会計士が偏差値61となっている点です。

米国公認会計士(USCPA)も十分に難しい試験なのですが、実はCFAはさらにその上をゆく難しい試験となっています。CFAはLevel1からLevel3まで3段階の試験があるのですが、実際のところ難易度はいかほどなのでしょうか。

CFAの相対的な難易度

Level1は、Level2やLevel3との相対比較では簡単だと言わざるを得ません。難易度が高いと思われているLevel1もLevel2・Level3と比較すれば、基礎的な事項を問われる位置付けとなります。Level2やLevel3はそれほどに難易度が高く、十分な対策が必要となります。「Level3は簡単」という意見もよく聞くのですが、例年、合格率が半分を割っており、Level2まで合格してきた猛者といえど簡単とは言えないでしょう。

つまり、CFA試験でもLevel1を余裕で合格する程度のレベルでなければなりません。Level1でぎりぎり合格するくらいの理解度では、Level2以降でよほど驚異的なリカバリーをしない限り、最終的な合格は難しいかと思います。

「Level1は基礎だから、それなりの準備でいいだろう」と考えている方は要注意です。日本の証券アナリストを持っていても、金融機関での業務経験が長くても、CFA試験の最終的目標はLevel3合格です。Level1を余裕を持って突破し、Level2以降に挑みましょう。

CFAの絶対的な難易度

試験範囲は広いです。他のよくある試験、例えば日本の証券アナリスト1次試験のように科目合格が認められていませんので、全科目を満遍なく勉強し理解する必要があります。ファイナンスの初学者ではまったく歯が立たないと思われます。

もし初学者の方でCFAに真面目に取り組むのであれば、Level1を一番勉強することになるでしょう。特にSchweserを全力で取り組むべきでしょう。最短での合格(2.5年かかります)を目指すのであれば、Level1は余裕を持って合格したいたいものです。業界風の表現をすれば、モメンタムも消えてしまうかもしれません。また、Level2以上の難易度を考えれば、Level1に落ちて、最終的にCFAを取得できる受験生は少ないのではないかと思われます。

CFA資格については以下の記事もご参照ください。

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