応用情報技術者(AP)とは独立行政法人の情報処理推進機構(IPA)が主催している情報処理技術者試験の区分のひとつです。ここでは応用情報技術者(以下AP)の勉強法を紹介していきます。
応用情報技術者(AP)とは
基本情報技術者(FE)はレベル2、また高度区分のレベル4が最高ですから、技術者として応用的なレベルの知識が幅広く求められます。
私の周りでは多くの人が技術者となって数年以内に受かっていますので、皆さんにも5年以内での試験合格を目指して欲しいと思います。
試験の概要
・試験日:4月(目安3週目)と10月(目安3週目)
午前午後共に150分間
・合格点:午前と午後の両方とも得点60%で合格
(午前合格・午後合格といった、いわゆる科目合格制度はない)
・合格率:約20%
※APは午前が選択式、午後は記述式の出題となります。
午前の問題は全80問ですべて4択問題です。計算問題が数問出題されますが、加減乗除の簡単な計算で回答できます。午後は11問の大問の中から5問を回答することになっていますが、5問の中には問1(情報セキュリティ)が必須問題となっています。また、午後の回答方法は記述式となっています。
使うべき参考書
このように書くと勉強のとっかかりがつかめず難しく聞こえますが、実は参考書は以下の2冊あれば十分に合格を狙えます。特に1冊目の対策書は高度区分の午前試験対策にも使えます。
正直、APのレベルであれば他の本を使用しても合格可能なのですが、この2冊をおすすめする理由は「選択式問題でも解説が充実している」「セクションごとの解説の直後に本試験の問題が記載されており、問題演習しやすい」という特長があるためです。
ここからは午前・午後別に対策法を紹介していきます。
午前問題の対策
午前は問題数が全80問で、さらに細かく分野が分かれています。まず問題1-50がテクノロジ系の問題となっており、ネットワークやデータベースなど技術に関する基本問題が出題されます。次に問題51-60がマネジメント系の問題となっており、プロジェクトマネジメントやシステム監査に関する出題があります。最後に問題61-80がストラテジ系の問題となっており、マーケティング戦略や著作権等の権利に関して出題されます。
午前問題の勉強のコツは苦手分野を作らず、基本的な事項を繰り返し学習することで、理解を深めることです。
また、過去問の中で正答ではない選択肢となった用語についても、どのような意味なのか興味を持って調べることが重要です。
午後問題の対策
午後は全11問のうち選択した5問(うち1問は必須)回答します。こう書くと最初から分野を絞って勉強する方がいますが、私はこの方法をあまりお勧めしません。なぜなら本番の試験では大問によって難易度が異なることがよくあるのですが、最初から絞って勉強すると本来はとても簡単な大問でも選ぶことができなくなります。
また、APで出題される内容は全ての技術者に共通の知識ですから、AP以降の試験やキャリアを考えた時、知らないでは通用しないためです。
上述の「午後試験対策書」は各分野で偏りなく解説されています。問2がストラテジ系、問3がプログラミング、問4-8がテクニカル系、問9-11がマネジメント系の出題となります。
もし本番で難しそうな問題に当たった場合、問6(データベース)は部分点が取りやすくオススメです。
APは全ての技術者の共通知識となる重要な区分ですので、ぜひ短期間での合格を目指し挑戦してみてください。