中小企業診断士は企業の経営に関わる知識を横断的に得られる手段として、ビジネスパーソンに大人気の国家資格です。ここでは筆者の経験をもとに中小企業診断士の1次試験の対策方法を紹介していきます。
中小企業診断士について
中小企業診断士が何であるかや試験の概要については以下の記事で紹介しています。
1次試験の概要
1次試験は札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡・那覇で行われます。8月上旬の土日2日間に7科目の試験が行われ、合格点は各科目100点中の60点となっています。1次試験の合格率は約20-25%程度(科目合格ではなく、1次通過率)となっています。
1次試験の出題範囲
1次試験の出題範囲は以下の7科目となります。
- 経済学・経済政策
- 財務・会計
- 企業経営理論
- 運営管理
- 経営法務
- 経営情報システム
- 中小企業経営・中小企業政策
1次試験の受験免除
1次試験の出題範囲は以下の7科目となります。
先にも述べましたが、国家資格の合格または登録により科目免除を受けることができますので、ぜひ活用しましょう。
経済学・経済政策の免除条件
- 公認会計士試験の論文試験において経済学を選択して合格した者
- 不動産鑑定士または不動産鑑定士補の資格を有する者
- 経済学博士の称号を有する者
- 大学等の経済学の教授・准教授・助教授を通算3年以上務めた者
財務・会計の免除条件
- 公認会計士または会計士補の資格を有する者
- 税理士資格を有する者
経営法務の免除条件
- 弁護士資格を有する者
経営情報システムの免除条件
- 技術士情報工学部門の資格を有する者
- 情報処理技術者試験のうち、システムアナリスト試験、ITストラテジスト試験、プロジェクトマネージャ試験、システムアーキテクト試験、アプリケーションエンジニア試験、システム監査技術者試験、情報処理システム監査技術者試験、特種情報処理技術者試験、応用情報技術者試験、ソフトウェア開発技術者試験、第一種情報処理技術者試験のいずれかの区分に合格した者
1次試験の勉強法
まず受験にあたりとても重要なことですが、全科目で試験範囲の全範囲を理解する必要はありません。免除がなければ7科目受験が普通ですから、試験範囲の全てを網羅するには時間が足りません。仮にもコンサルタントの端くれを目指すなら、リソースの的確な配分を意識して試験に取り組みましょう。
中小企業診断士は言ってみれば実務家向けの資格です。1次試験は選択式の出題ですから、やもすると整理していない知識をひたすら頭に詰め込むことで合格しようとする人がいますが、この状況は絶対に避けましょう。2次試験では知識の応用を問われますから、1次試験の頃から丸暗記ではなく、知識活用を目指した理解を意識し、最少労力での合格を目指しましょう。
おすすめの参考書
中小企業診断士を目指すのは忙しいビジネスパーソンの方が多いでしょうから、参考書も効率的に学習できるものをお勧めします。科目ごとに参考書と問題集をとにかく揃えたくなりますが、以下のシリーズは参考書2冊、問題集2冊で計4冊あれば1次試験合格を狙えます。
以上が中小診断士試験の概要と1次試験の対策になります。少しでもお役に立てると幸いです。